東葛.devというイベントを立ち上げ主催をしています。 千葉県北西部の東葛地区を中心とした地域ITコミュニティです。
詳しい立ち上げの経緯やスタンスなどは次の記事を見ていただければと思います。 hk-it.hatenablog.com
この記事では定期的に開催しているオフラインイベントのコンテンツをどういう考えで決めているかを共有します。
地域ITコミュニティイベントやってみたい人(そんな奇特な人がいるのか?)の参考になればと思います。
ベースの考え
前述の立ち上げ記事の中にもある通り、「可能な限り場の提供に留め、地域ITコミュニティとして交流を積極的に行う」ということをベースの考えに置いています。
主催が準備を面倒くさがって、いろいろサボったらそういう感じになったわけではありません、断じて。
このベースの考えと、主催が頑張りすぎないという2軸でコンテンツを設計しています。
全体を通して、とにかく会話をすることを意識した設計にしており、逆に言えば、「話して終わりしない」ように考えています。
また地域コミュニティは日常の延長と考えているので、Discordサーバーを用意して日頃の技術研鑽、疑問から地域情報まで雑談できる場を設けています。
具体的な例とコンテンツ設定の意図
前回、10/5に実施した「東葛.dev in 柏 LT交流会【第2回】」のスケジュールを例にとります。
時間 | 内容 |
---|---|
18:05 ~ | 受付 |
18:10 ~ | あいさつ |
18:15 ~ | 自己紹介 |
18:25 ~ | アイスブレイク(IRT) |
19:05 ~ | LT会(3枠) |
20:05 ~ | 活動についての相談、歓談 |
20:30 ~ | 片付け、撤収 |
ここでの特徴は2つです。
- アイスブレイク(IRT)を実施している
- LT3枠に1時間取っている
この特徴について、詳細に説明します。
アイスブレイク(IRT)を実施している
このパートは自己紹介直後にあり、イベントの雰囲気を伝えるために会話できるフォーマット(IRT)で進行しました。
次回イベントで自己紹介直後は「最近学んだこと」を 1 人 1 ~ 2 分で話す時間をかわりに設定して、バックグラウンドや興味の深堀りをするようにしていて、会話できるフォーマットじゃないといけないと考えているわけではありません。
そもそもIRTとは「テーブルに集まった人で、決められたテーマについて自由にトーク・ディスカッションするセッション」です。OSTやアンカンファレンスと同じような意味で使っており、筆者も厳密な違いはわかってません。
特定のテーマについてオープンに話せば良い、くらいの認識です。
事前にお題リストを一応用意しており、そこからでも、そこ以外からでもテーマを選び会話していきます。前回実施時のお題は次のようなもので、マーカーが引いてあるのは事前に参加者から話したいという声があったものです。
自己紹介後なので、参加者がどういう考え方を持っているか、どんな話に興味があるか、共通知にできるようにIRTを実施しました。これにより、この会は参加者が「聴く人」ではなく発言し交流する会であることが雰囲気で伝わると考えています。
LT3枠に1時間取っている
LT自体は5分~10であり、そのLTについて話す時間にかなりの時間を割いています。この話も交流会という背景につながります。
LTで話された内容をもとにIRTやOSTを実施するようなイメージです。
他のイベントではLT後、主催者がコメントして終わり、軽く質疑応答して終わりが多いですが、そのような設計にはしませんでした。
その背景には私の次のような考えがあります。
- 交流会なので聴くだけだと微妙
- 聴くというインプットに対して少しでもアウトプットがあったほうが良い
- LTをやった人に対するフィードバックも速いほうが良いし、興味の深堀りや横への広がりをもたらすことができる
- どうせLTの時間じゃ、そんな深い話を正確にできないし不完全な部分を会話で楽しめば良い(暴論)
つまり、LTでのLT登壇者と相互に意見交換することで、LTで話されたことと自分の知識の紐づけを強固にし、他参加者についても、LT登壇者以外の人の考えから広い視野で考えてもらいたいという意図です。
体系的でディープな知識は東京のカンファレンスに任せて、東葛.devではフォローアップと新しい知識への導入をメインに進められればと考えています。
今後の課題
コミュニケーションを主体としているため、オフラインイベントの参加可能人数をあまり増やすことに積極的ではありません。このイベントでピザを出すことはありませんがピザ2枚の法則、ピザ2枚ルールというものもあります。
一方で地域コミュニティだからといって身内でかたまり、流動性がなくなることを懸念しています。
解決策として、現在は柏の開催が続いていますが、東葛内の近隣市での開催や時間帯の変更などを考えており、たくさんの人と交流し、自分が学んだことを共有できる場を提供できればと考えています。
終わりに
このコミュニティはわりと勢いで立ち上げましたが、我ながら良いバランス感で設計できているのではないかと思います。もちろん、このスタイルに合わない人も出てくるだろうという気持ちもあります。
そうなったときは分科会のような形でもっとガチガチな技術に特化したイベントをしても良いですし、運営がゆるい*1からこそ柔軟に対応できます。
とにかく現状はコミュニティの認知を高め、いろんな人が来てもらえるコミュニティにしていきたいです。 というわけでいくつかリンクを貼ります。
connpass toukatsu.connpass.com
次回イベント(2024/11/30) toukatsu.connpass.com
Discordサーバー discord.gg
*1:企業スポンサー等がいないので好き勝手できる、主催者(=筆者)が権限を委譲したがっているなど