Kaigi on Rails 2025 にひたすらORMの話をする登壇しました #kaigionrails

Kaigi on Rails 2025 に『ActiveRecord使いが知るべき世界:Java/Go/TypeScriptのORMアプローチ比較』というタイトルで登壇しました。

kaigionrails.org

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この記事では、イベントの大まかな感想、登壇で話しきれなかったことをまとめます。

登壇振り返り

登壇資料はこちらです。

www.docswell.com

まずタイトルの「知るべき」は少し誇張しすぎだろって自分でも思っています。不快に思ったかたがいらっしゃったら、申し訳ありません。知らなくても大丈夫かと思います。

あと少し時間が足りず、後半駆け足での発表となってしまいました。本記事の後半で話す予定がありましたが、話せなかったことを記載しますので、ご確認ください。

私は2日目の一番最初の時間でした。同時間帯は三谷さんの『2重リクエスト完全攻略HANDBOOK』で、かなり実践的な内容となっていたようです。

Kaigi on Railsは「明日から業務で役に立つ!」みたいなトークが多く、そういう意味では私のトークは割と外れにあるなと感じていました。このあたりはもっと実践的な要素をトークの中に入れれば良かったなと反省しています。

良かった点は、とにかくこの素晴らしいイベントに登壇できたことです。 2年前にKaigi on Rails 2023で登壇し、もう一度登壇したいなと思っていた夢が叶いました。

登壇後にTwitterを確認したのですが、一部の人に刺さっていたみたいなのを観測できて、これもよかったです。

イベントの感想

イベント全体の感想については個人的な感情面とトークの感想に分けて話します。

個人的にイベント参加して感じたこと

まず個人的なものとして、Ruby/Rails界隈の知り合いが増えていることを改めて実感できた会でした。

というのも、Kaigi on Rails 2023では本当に知り合いが全くおらず、けっこう寂しい思いをしていたので......。

今回の登壇ではKashiwa.rbの方々や他のイベントでお話させていただいた方など、多くの人と再会でき、コミュニティに積極的に出てよかったなと感じました。

また東葛.devや大吉祥寺.pmで知ってくださった方もいて、ありがたかったです。

トークの感想

次にトークについてです。 先ほど触れた通り、実践的な内容がとても多かったと感じました。運用改善、CI、履歴管理、階層構造......どれもサービスに根ざした話をしていて、会社に持ち帰って改善していこうというモチベーションを高める内容でした!

またAIを主題にした話が少なめだったなというのは意外でした。

昨今のイベントだと猫も杓子も生成AIという様相がだいぶあったので、今回ですと『あなたのWebサービスはAIに自動テストしてもらえる?アクセシビリティツリーで読み解く、AIの『視点』』くらいが明確に生成AIを絡めたトークだったのかなと思います。

このトークも生成AI視点としながらも、アクセシビリティにどう向き合うかという内容であるため「生成AIをうまく使う」という方向ではないように思えます。

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その点について選考委員の炬燵さんは意図的ではなく、投票の結果こうなったとおっしゃっていました。

登壇で話しきれなかったこと

ここからは完全に余談です。

登壇時の後半で駆け足になり話せなかった部分についてざっくりと書いていきます。

とはいえ、コードベースの紹介等はできたので考え方や向き合い方といった話です。

プロポーザルを出したときに考えていたことは、「Rails使う上で生のSQLは書けなくても良い」「書けないエンジニアがいる」みたいな言説をまれに見かけていたことがキッカケです。「書けたほうがbetterだ」というのは自明なので、ここでその議論はしません。

気になったところはこうした言説がなぜ生まれるのか、他の言語環境ではなぜ生まれないかという点です。

これは明確に「ActiveRecordの良さ」を表すエピソードであり特徴の具体例だと感じ、改めて良さを知ってもらおうと今回のプロポーザルを出しました。

一方で良さを再発見するだけであれば、他言語や他ライブラリとの比較は不要です。もう一つの狙いとしてはマインドセットを広げることにありました。

まとめの最後に記載しましたが、「他の言語の潮流を見ることも役に立つ」と考えています。

最後のまとめスライド

少し話を広げると生成AI時代になって、個人がより多くの成果を出せるようになってきています。そうなると一人でバックエンドもフロントエンドも開発する、インフラまで見るといった横断や越境を行う場面が増えていくでしょう。

その際に「言語ごとに異なる文化やマインドを持っていること」の事前理解は武器になると考えています。

また「技術の進歩は「螺旋」である。」という部分については、Railsで導入されたHotwireなどが実例となります。

10年以上前にASP.NETでサーバーサイドでHTMLの部分テンプレートを返却するようなアプローチが一定の成功を収め、JavaJSFJavaServer Faces)として導入されます。JSFはそこまで流行りませんでしたが、ここ数年でRailsのHotwire、フロントエンドからのアプローチとしてhtmxなど、部分更新を行うような思想を持つライブラリが再度出てきたことを感じます。

言語やライブラリは言語の垣根を超えて相互に影響しあって発展していきます。最近ではさまざまな言語で関数型のパラダイムを取り入れているという事例がありますね。

他言語の動向や思想を知ることで一歩先に立つエンジニアになれるのではないかと感じ、その面白さを伝えられていたら幸いです。

まとめ

素晴らしいイベントをありがとうございました。

次回Kaigi on Rails 2026は2026年10月16, 17日に渋谷で開催するということで、また来年も楽しみにしています。

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